避難所・備蓄は改善進むが、消防団不足や井戸整備は道半ば
相模原市議会では、地震・豪雨・台風などへの備えについて、避難所の環境改善や備蓄品の充実、消防・救急体制の強化、土砂災害・水害対策、高齢者や障害者など要配慮者への支援など、幅広いテーマで議員から提案が出されてきた。2024年の能登半島地震以降は、市が延べ290人を被災地へ派遣した経験を踏まえ、備蓄・孤立対策・受援体制の見直しが議論の中心となった。市は個別避難計画の作成や避難所の生活環境(トイレ・キッチン・ベッド)の改善、ひばり放送や消防救急無線の更新などハード整備を進めているが、消防団員の充足率低下や感震ブレーカーの普及率の低さなど、人材確保や自助の広がりに関する課題は多くの会議で繰り返し指摘されている。土砂災害や水害では、台風被害を受けた沢・水路の点検や、水路氾濫事故を受けた市の責任の明確化なども議論された。
いまどうなっている?
2026年に入り、消防車両・資機材や「ひばり放送」設備の更新契約、感震ブレーカー普及や林野火災予防を加えた火災予防条例改正など、ハード面の整備が具体化している。個別避難計画は優先対象者から順次作成中で、中山間地域への軽救急車導入も市長が検討を明言した。一方で感震ブレーカー普及率7.6%や消防団充足率の低迷など、自助・人材確保の課題は残ったままである。
気になる疑問
Q. 防災について、議員からどのような提案があったのか?
最も多かったのは避難所の環境改善(トイレ・水・電力・プライバシー等)や備蓄の充実を求める提案で、大槻和弘議員や大沢洋子議員など多数が取り上げた。消防団員の確保や処遇改善(岩井大・阿部善博・萩生田康治議員ら)、浸水・土砂災害対策や橋・道路の強靱化(栗原大・石川達・関根雅吾郎議員ら)、要配慮者(高齢者・障害者・外国人・乳幼児)への支援(南波秀樹・仁科なつ美議員ら)も繰り返し提案された。
Q. 市はどのような取り組みをしているのか?(避難所・備蓄・情報伝達・消防救急など)
避難所では仮設トイレや室内用テント、感震ブレーカーなどの備蓄、個別避難計画の作成(優先対象者から令和7年度末目標)を進めている。情報伝達ではひばり放送や消防救急デジタル無線の更新を行い、ドローンや3D延焼シミュレーターなどデジタル技術の活用も検討・導入している。消防では救助工作車や大型水槽車などの計画的な更新が続く。
Q. 能登半島地震や台風被害などを受けて、何が見直されたのか?
能登半島地震を受け、市は延べ290人を被災地へ派遣し、その経験を基に防災関連予算を約2億900万円計上して備蓄・孤立対策・受援体制の検討を強化した。台風被害を受けては沢・水路の点検(439か所調査、66か所で修繕等が必要と判明)や修繕、県道の災害復旧、車両基地建設に伴う水害対策などインフラ面の見直しも進んだ。
Q. 議員の提案から実現したこと・動き出したことは何か?
避難所へのコミュニケーションボードの全避難所配置、キーボックスのモデル設置、賞味期限切れ粉ミルクのフードバンク提供による廃棄ゼロ化、消防団アプリの導入、軽救急車の導入検討表明、感震ブレーカーの火災予防条例への明記などが、議員の提案を受けて具体的に動き出した。
Q. まだ課題として残っていることは何か?
消防団員の充足率低下(約77%)、感震ブレーカー普及率7.6%の低さ、個別避難計画(対象者約1.8万人)の作成の遅れ、地域による生活用水・井戸整備の差、自治会に大きく依存した避難所運営体制の持続可能性などが、今後も議論が続く課題として残っている。
これまでの経緯
2023年5月
議会に「防災・減災の推進に関する特別委員会」を設置
2023年9月
変電設備・蓄電池など火災予防条例の基準を国の新基準に合わせて改正
2023年12月
津久井消防署が移転し、条例上の設置場所を変更(3階建から4階建に拡充)
2024年2月
能登半島地震の被災地へ延べ290人を派遣したと報告、防災関連予算約2億900万円を計上
2024年10月
マイナンバー条例を改正し、災害弔慰金等の事務で情報連携を拡大
2024年12月
土砂埋立て条例を許可制から届出制に改め、土壌汚染防止を強化
2025年3月
消防職員の出動手当を新設・見直し、災害弔慰金の審査委員会を新設
このテーマに関心のある議員
本会議の一般質問・代表質問での発言内容から分けています(委員会での発言は含みません)。
避難所・備蓄13人
これからの注目点
- 消防団員の充足率低下(約77%)と担い手確保
- 個別避難計画の作成の遅れ(対象者約1.8万人のうち一部のみ完了)
- 感震ブレーカーなど家庭の備えの普及率の低さ(7.6%)
- 自治会に大きく依存した避難所運営体制の持続可能性
- リニア駅地下空間のシェルター化の実現性
関係する議案
- 2026年 議案第112号 相模原市職員の特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例について可決(賛成総員)
- 2026年 議案第118号 工事請負契約について(防災行政同報無線(ひばり放送)更新整備業務委託)可決(賛成総員)
- 2026年 議案第120号 工事請負契約について(消防救急デジタル無線設備更新作業委託)可決(賛成総員)
- 2026年 議案第121号 動産の取得について(救助工作車Ⅲ型)可決(賛成総員)
- 2026年 議案第122号 動産の取得について(救助用資機材)可決(賛成総員)
- 2026年 議案第123号 動産の取得について(大型水槽車)可決(賛成総員)
- 2026年 議案第124号 動産の取得について(災害活動支援車)可決(賛成総員)
- 2026年 議案第96号 相互救済事業の委託について可決(賛成総員)
- 2026年 議案第33号 相模原市下水道条例等の一部を改正する条例について可決(賛成総員)
- 2026年 議案第37号 相模原市火災予防条例の一部を改正する条例について可決(賛成総員)
- 2025年 議案第16号 相模原市職員の特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例について可決(賛成総員)
このページは、本会議の一般質問・代表質問の会議録(109件)と議案の要約をもとに AI が作成したもので、誤りを含むことがあります。 最終更新: 2026年11月3日