代表質問2026年6月9日令和8年 6月定例会議
使用料・障害福祉・防災など幅広く市政を問う
仁科 なつ美 議員(立憲民主党)
行財政・市役所改革医療・福祉子育て・教育防災・安全環境その他まちづくり・交通
まとめ
立憲民主党を代表し、施設使用料の値上げ方法や公共施設の火災保険、特別市構想、障害のある人の暮らしの支援、児童相談所の職員の働き方、自転車や風水害の安全対策、PFAS汚染、米軍基地問題、学校の働き方改革や設備整備など、市政の非常に幅広いテーマについて質問した。市は多くの項目で「検討する」「状況を把握する」と答え、一部は具体的な取り組みを示したが、財源をどうするかまで踏み込んだやり取りは少なかった。
質問と答え
1. 使用料の激変緩和措置
行財政・市役所改革検討・研究する- 議員の質問
- 施設使用料の値上げで1.3倍の上限まで上げられるのに抑えている施設がある理由と、上限の下げる考えを尋ねた。
- 市の答え
- 端数処理で上限を下回ることがあると説明し、次回見直しでは社会情勢の変化も大事な視点だと答えた。
2. 公共施設の火災保険
行財政・市役所改革現状の説明のみ- 議員の質問
- 市の建物が無保険状態にあることへの考え方と、市営住宅以外の施設も保険なしで良いのかを尋ねた。
- 市の答え
- 共済は費用対効果が低く全体加入をやめ、市営住宅のみ被災リスク等を考え加入したと説明した。
3. 特別市構想・四首長懇談会
行財政・市役所改革現状の説明のみ- 議員の質問
- 横浜・川崎・相模原の3市が県知事に懇談会開催を申し入れた目的を尋ねた。
- 市の答え
- 県と市の間で住民目線に立った建設的な議論をするために申し入れたと説明した。
4. 重度障害者への理解促進
医療・福祉検討・研究する- 議員の質問
- 障害理解の講座を受けた市職員の声や、重度障害への理解を深める取組の拡充を求めた。
- 市の答え
- 当事者の声を聞く貴重な機会になったとし、今後より専門的な研修につなげたいと答えた。
5. 障害者の朝夕支援と地域生活
医療・福祉検討・研究する- 議員の質問
- 朝の送迎などで保護者の就労が制約される実態を挙げ、朝夕の支援体制や居場所づくりの充実を求めた。
- 市の答え
- 職員確保などの課題があるとしつつ団体の意見を聞きニーズを把握する、生活介護の時間延長は増えつつあると答えた。
6. ショートステイと相談支援専門員不足
医療・福祉現状の説明のみ- 議員の質問
- 急な利用が数か月先になるショートステイの改善と、支援専門員不足への対策を尋ねた。
- 市の答え
- ベッド数自体は空きがあるが希望に合う事業所探しが難しいとし、相談員の処遇改善を国に要望すると答えた。
7. 通学支援・就労支援モデル事業
医療・福祉検討・研究する- 議員の質問
- 障害児の通学支援や就労時の通勤支援の利用実績と、他区への拡大を尋ねた。
- 市の答え
- 通学支援は利用者4人でアンケートを基に拡大を検討中、通勤支援は利用者1人で周知を続けると答えた。
8. 発達障害のグレーゾーンときょうだい支援
子育て・教育検討・研究する- 議員の質問
- 診断がなくても支援が必要な子の把握方法と、障害児者のきょうだいへの支援拡充を尋ねた。
- 市の答え
- 個別指導計画で支援する児童は1545人おり、多面的に把握に努めると説明。きょうだい支援は新規拡充事業を検討すると答えた。
9. 児童虐待相談の過去最多更新
子育て・教育検討・研究する- 議員の質問
- 虐待が疑われる子の数が過去最多になったことへの受け止めと、子育て支援の課題を尋ねた。
- 市の答え
- 遺憾なことで、通告の理解が進んだ面もあるとし、相談機関のモデル事業などで支援を強めると答えた。
10. 児童相談所職員の働き方と一時保護施設
子育て・教育検討・研究する- 議員の質問
- 職員の長時間労働や退職者の状況、一時保護施設の定員超過とその改善策を尋ねた。
- 市の答え
- 360時間超の職員は34人、最大883時間、退職者4人、定員超過は194日に増加、新施設開設まで相談支援を強化すると答えた。
11. 自転車の交通安全対策
防災・安全検討・研究する- 議員の質問
- 自転車事故多発地域の指定を踏まえた安全教育の強化と、歩道走行についての警察との協議を尋ねた。
- 市の答え
- 警察と連携し法改正後のルール周知や新たな危険に対応した教室を行うと答えた。
12. 新しい防災気象情報と風水害対策
防災・安全前向きな答弁- 議員の質問
- 警戒レベル表示やキキクルの周知方法、高齢者への周知、地域に合わせた訓練の内容を尋ねた。
- 市の答え
- 防災ガイドブックの全戸配布や放送での呼びかけ、河川流域住民向けのマイ・タイムライン作成訓練を行っていると答えた。
13. 下水道の浸水対策とウォーターPPP
環境検討・研究する- 議員の質問
- JR相模原駅周辺の下水道整備の加速や、包括委託とウォーターPPPの違い・今後の方針を尋ねた。
- 市の答え
- 分流化は令和22年度完了を目指すとし、包括委託は維持管理のみでPPPは更新も含む長期契約で、今後検討を深めると答えた。
14. PFAS(有機フッ素化合物)対策
環境否定的な答弁- 議員の質問
- 地下水・土壌の調査結果や汚染源対策、土壌調査の実施予定、泡消火薬剤の管理状況を尋ねた。
- 市の答え
- 13地点で指針値を超えたが発生源は特定できておらず、土壌調査は基準がなく予定なし、泡消火薬剤は58施設にあり点検で確認していると答えた。
15. 米軍基地対策(返還と騒音)
その他現状の説明のみ- 議員の質問
- キャンプ座間周辺道路の返還状況、住宅防音工事の対象区域見直しへの見解、ヘリ騒音への対策を尋ねた。
- 市の答え
- 道路返還の見込みはまだ示されていないが粘り強く取り組むとし、国へ丁寧な説明と騒音軽減を要請していると答えた。
16. 選ばれるまちと地価・相模大野まちづくり
まちづくり・交通現状の説明のみ- 議員の質問
- 東京都心・横浜市との地価の差を埋める考えや、百貨店撤退後の相模大野駅周辺の活性化戦略を尋ねた。
- 市の答え
- 直近5年の地価上昇率は横浜・川崎を上回るとし、相模大野ではエリアマネジメント団体と連携してにぎわいづくりを進めると答えた。
17. 学校管理職の多忙化と支援員配置
子育て・教育現状の説明のみ- 議員の質問
- 副校長の複数配置の考えや支援員の役割、管理職のなり手不足への待遇改善を尋ねた。
- 市の答え
- 各校1名配置が基本で複数配置の拡充は考えていないとし、支援員は事務補佐を担う会計年度任用職員だと説明した。
18. スクールサポートスタッフの全校配置
子育て・教育前向きな答弁- 議員の質問
- 学校の働き方改革につながる加配の配置状況と、今後の拡充の考え方を尋ねた。
- 市の答え
- 103校全校に132人を配置し一部複数配置とし、次年度に向けて現場のニーズを把握し検討すると答えた。
19. SNS・闇バイト対策
子育て・教育否定的な答弁- 議員の質問
- SNSを通じた性被害や闇バイトの実態把握と、疑似体験プログラムの導入、地域との連携強化を尋ねた。
- 市の答え
- 利用実態の網羅的把握は難しいとし、疑似体験プログラムは導入しないが情報モラル教室等で対応し、警察の出前講座に保護者参加を促すと答えた。
20. 学校ネットワーク・給食・シャワー室等の整備
子育て・教育現状の説明のみ- 議員の質問
- 学校の通信速度やスマホ配置基準、給食搬出入の教職員負担、シャワー室やトイレの整備状況を尋ねた。
- 市の答え
- 学習用は問題ないが校務用は遅延があるとし、スマホ配置は検討委員会で検討中、給食運搬は生徒が担当、シャワー室は要望校に対応すると答えた。
質問の評価
3.4良い質問5点満点(5つの基準の平均)
具体的な数字や他自治体の事例を多く示し、障害福祉・防災・教育など市民生活に直結する幅広いテーマを取り上げた点は評価できる。一方で多くの項目が現状確認や「検討する」止まりの答弁にとどまり、朝夕の障害者支援拡充やシャワー室整備など、財源を示さないまま支出拡大を求める要望も複数見られた。
良かった点
- 1.3倍の端数処理や児童相談所職員の時間外労働(883時間)など具体的な数字を基に質問を組み立てている
- 横浜市の検討委員会や女子聖学院のサングラス自由化など他自治体・他校の事例を参照し比較の視点を示している
- 障害福祉から教育、防災、基地対策まで市政全般にわたり、2問目でも踏み込んだ再質問を行っている
改善できる点
- 障害者の朝夕支援拡充やシャワー室整備、スクールサポートスタッフの複数配置拡充など、財源確保の方法に触れないまま支出拡大を求める項目が複数ある
- PFASの土壌調査や闇バイト対策の疑似体験プログラムなど、代替案を示さず要望や確認にとどまる項目が目立つ
- テーマが非常に多岐にわたるため、一つ一つの論点の掘り下げがやや浅くなっている
- 具体性・根拠5.0 / 5
数字や現場の声、他都市の事例など、根拠を示して質問しているか
- 建設的な意見3.0 / 5
批判や指摘だけで終わらず、代わりの案や次につながる具体的な提案を示しているか
- 費用対効果の考え2.0 / 5
費用や財源を考えているか。コストを抑えたサービス向上や税収を増やす方法を示していれば高く、財源を示さずに無償化や予算の増額だけを求める場合は低く評価します
- 成果2.0 / 5
「検討する」「実施する」など前向きな答弁や具体的な約束を引き出したか
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