一般質問2023年12月19日令和5年 12月定例会議
人権条例の禁止措置拡大とパートナーシップ制度拡充を問う
長谷川 くみ子 議員(颯爽の会)
人権・市民活動子育て・教育
まとめ
相模原市は性的少数者などのためのパートナーシップ制度と、差別を禁止する人権条例案を検討している。議員は制度をもっと多様な家族に広げることや、障害者への差別も禁止の対象に含めることを求めたが、市は慎重な姿勢を示した。いじめ重大事態への対応強化も求めた。
質問と答え
1. パートナーシップ制度の拡充
人権・市民活動検討・研究する- 議員の質問
- 性的少数者向けのパートナーシップ制度を、事実婚や親子など多様な家族の形まで広げて支える仕組みに拡充すべきではないかと問うた。
- 市の答え
- これまでの宣誓件数は38件で、川崎市・横浜市と連携協定を結んでいると説明。対象拡大については他都市の効果などを調査・研究すると答えた。
2. 条例案への意見と自治会対応
人権・市民活動現状の説明のみ- 議員の質問
- 市自治会連合会が条例案に慎重な対応を求める要望書を市長に出した経緯や、市民・団体からの意見の状況を詳しく説明するよう求めた。
- 市の答え
- 自治会連合会は役員会・理事会で審議して要望書を提出したと説明。市民から57件、団体から11件の意見・要請があり、パブリックコメントの結果を踏まえて検討するとした。
3. 差別禁止の対象範囲とやまゆり園事件
人権・市民活動否定的な答弁- 議員の質問
- 禁止措置の対象が外国出身者への差別的言動に限られていることを問題視し、津久井やまゆり園事件に関連する障害者への差別的書き込みなども禁止の対象にすべきだと求めた。
- 市の答え
- やまゆり園事件は条例制定の重要な契機だが、禁止措置の対象とする根拠(立法事実)には当たらないとの考えを繰り返した。ネット上の影響は拡散防止措置の対象に含めたと説明した。
4. 第三者機関(人権委員会)の自立性
人権・市民活動現状の説明のみ- 議員の質問
- 差別の申立てに直接対応できる自立した救済機関として人権委員会を位置づけるべきだと提案した。
- 市の答え
- 人権委員会は市の附属機関として、市からの諮問に基づいて運営し、救済の機能も持たせる考えを示した。
5. いじめ重大事態への対応
子育て・教育検討・研究する- 議員の質問
- いじめ重大事態の調査委員会の目的や諮問内容、日程を尋ね、過去の事案の反省が生かされていないとして真摯な検証を求めた。
- 市の答え
- 調査委員会で事実関係や学校・教育委員会の対応上の課題を調査するとし、諮問事項は4点あると説明。日程は委員会で検討中で、結果を真摯に受け止め信頼回復に努めるとした。
質問の評価
3.4良い質問5点満点(5つの基準の平均)
他都市事例や実際の事件・差別事例など具体的根拠を多数示し、条文構成や第三者機関の在り方について具体的な代替案も提示した点は優れている。一方、制度拡充や専門職配置など支出を伴う提案で財源の視点がなく、答弁の多くも検討・現状説明・否定的な内容にとどまった。
良かった点
- 他都市の先進事例(古賀市、柏市、川崎市オンブズパーソン条例など)を具体的に挙げ、政策提案の根拠として活用した
- 津久井やまゆり園事件に関連する実際の事件や、外国人労働者への差別事例など現場の具体的事実を根拠に質問を展開した
- 禁止措置の条文構成や第三者機関の位置づけについて、具体的な改善案を示した
改善できる点
- パートナーシップ制度の拡充や専門職員の配置、人権委員会の機能強化など費用を伴う提案について、財源や費用対効果への言及がなかった
- 答弁の多くが「検討する」「立法事実として考えていない」など現状維持にとどまり、議論が前向きな結論に至らなかった
- 具体性・根拠5.0 / 5
数字や現場の声、他都市の事例など、根拠を示して質問しているか
- 建設的な意見4.0 / 5
批判や指摘だけで終わらず、代わりの案や次につながる具体的な提案を示しているか
- 費用対効果の考え2.0 / 5
費用や財源を考えているか。コストを抑えたサービス向上や税収を増やす方法を示していれば高く、財源を示さずに無償化や予算の増額だけを求める場合は低く評価します
- 成果2.0 / 5
「検討する」「実施する」など前向きな答弁や具体的な約束を引き出したか
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