一般質問2024年3月15日令和6年 3月定例会議
DX推進とリスキリング、介護現場の処遇改善を問う
森 繁之 議員(民主みらい・無所属・地域政党さがみはら)
行財政・市役所改革経済・産業医療・福祉
まとめ
市役所のデジタル化(DX)の進め方や、職員・企業が新しい技術を学ぶ「リスキリング」の支援、そして介護を支えるケアマネジャーの不足・処遇改善、介護報酬の地域による不公平などを質問した。市は多くの項目で「検討する」「国に要望する」と答え、具体的な予算措置までは踏み込まなかった。
質問と答え
1. DXの推進と条例化
行財政・市役所改革検討・研究する- 議員の質問
- 市のDX推進やデジタルを使ったまちづくりの考え方、DX推進条例を全国に先駆けた内容にすべきと質問し、外部監査で指摘された情報統括責任者(CIO)を副市長にすべきと提案した。
- 市の答え
- DX条例で市の取組を市内外にアピールする考えを示し、CIOは現在市長公室長だが、副市長への変更や外部人材の補佐官登用も検討すると答えた。
2. DX人材育成とシステム担当者
行財政・市役所改革検討・研究する- 議員の質問
- DXは単なるデジタル化でなく変革であることを職員が理解する研修や、各部署のシステム担当者を評価・育成する仕組みが必要だと求めた。
- 市の答え
- 所属長向け研修を実施済みで、今後も職員の変革意識の醸成やシステム担当者がスキルアップし活躍できる体制を検討すると答えた。
3. リスキリングの推進(職員・企業支援)
経済・産業現状の説明のみ- 議員の質問
- デジタル化・脱炭素化で仕事内容が変わる中、市職員のリスキリングや、市内企業がリスキリングを導入した際の助成制度(東京都64万円、川崎市20〜50万円の例)の創設を求めた。
- 市の答え
- リスキリングは有用な手法として活用を検討するとした一方、企業への補助金交付は行わず、無料のデジタル講座や勉強会の提供を続けるとした。
4. 介護報酬改定への対応
医療・福祉現状の説明のみ- 議員の質問
- 訪問系サービスの基本報酬が引き下げられたことへの受け止めと、1.59%の処遇改善が市内事業所・職員にきちんと反映されるかの検証方法を質問した。
- 市の答え
- 在宅生活への支援に影響があると受け止め、関係団体との意見交換や事業所への運営指導を通じて改定の効果を確認、検証していくと答えた。
5. ケアマネジャーの人材不足と業務範囲
医療・福祉前向きな答弁- 議員の質問
- ケアマネの会のアンケート結果を基に、高齢化や離職によるケアマネジャー不足、何でもケアマネに相談が集まる業務範囲の不明確さの是正を求めた。
- 市の答え
- 新たな担い手と事業所のマッチング支援、ICT導入による負担軽減に取り組むとし、市窓口でも制度説明を徹底し相談の偏りを改善すると答えた。
6. ケアマネジャーの資格更新費用・処遇改善
医療・福祉否定的な答弁- 議員の質問
- 資格更新に約5万円・88時間の研修が必要で離職につながっているとして、更新費用の公費助成や相模原市独自の処遇改善策を求めた。
- 市の答え
- 更新費用助成は介護人材全体の不足を踏まえて検討すべきとし、報酬枠を超える独自の処遇改善は財政負担が大きいため慎重に検討すべきと答えた。
7. 介護報酬の地域区分の不均衡
医療・福祉検討・研究する- 議員の質問
- 近隣の町田市・多摩市・横浜市・川崎市より低い4級地に設定されている不均衡を指摘し、国への要望に加え市単独の要請活動を求めた。
- 市の答え
- 県市長会や九都県市首脳会議を通じて国へ継続的に要望しており、令和7年度の地域手当見直しを踏まえ、より効果的な働きかけ方を検討すると答えた。
8. 高齢者福祉施設支援と包括支援センター
医療・福祉前向きな答弁- 議員の質問
- 高齢者福祉施設の改修・建替え経費の助成や、地域包括支援センターの人材不足・多忙化解消に向けた専門職配置、ケアプラン期間の統一を求めた。
- 市の答え
- 施設改修は障害者福祉施設と同様に支援するとし、センターはICT活用や書類簡素化で効率化を図り、専門職配置やケアプラン期間統一は検討すると答えた。
質問の評価
3.4良い質問5点満点(5つの基準の平均)
世界の統計やケアマネの会のアンケート、他市の助成制度など具体的根拠を多く示し、DX条例や助成制度といった代替案も提示した点は評価できる。一方、資格更新費用の公費負担や企業助成など財源を示さない支出要望が複数あり、答弁の多くも検討・要望止まりだった。
良かった点
- 世界経済フォーラムや野村総合研究所のデータ、ケアマネの会のアンケート結果など具体的な根拠を示して質問している
- 東京都や川崎市など他市の助成制度を挙げ、相模原市独自の具体的な対応策を提案している
- ケアマネジャー不足や介護報酬の地域区分の不均衡など、現場の声に基づいた課題提起を行っている
改善できる点
- ケアマネジャーの資格更新費用の公費負担や独自の処遇改善、企業へのリスキリング助成金を求めているが、財源の確保策には触れていない
- 答弁の多くが「検討する」「国へ要望する」にとどまり、具体的な予算措置や制度化の約束までは引き出せていない
- 具体性・根拠4.0 / 5
数字や現場の声、他都市の事例など、根拠を示して質問しているか
- 建設的な意見4.0 / 5
批判や指摘だけで終わらず、代わりの案や次につながる具体的な提案を示しているか
- 費用対効果の考え2.0 / 5
費用や財源を考えているか。コストを抑えたサービス向上や税収を増やす方法を示していれば高く、財源を示さずに無償化や予算の増額だけを求める場合は低く評価します
- 成果3.0 / 5
「検討する」「実施する」など前向きな答弁や具体的な約束を引き出したか
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