一般質問2024年6月25日令和6年 6月定例会議
公共工事の入札制度と手続効率化を問う
務川 慧 議員(自由民主党相模原市議団)
経済・産業行財政・市役所改革
まとめ
建設業の人手不足と労働時間規制、資材高騰を背景に、議員は公共工事の最低制限価格や予定価格の見直し、予算確保、工事書類の簡素化、情報共有システムや遠隔臨場の活用拡大などを質問した。市は積算基準の改定やシステム活用拡大には前向きな姿勢を示したが、最低制限価格の引き上げなど一部は今後の検討課題として持ち越された。
質問と答え
1. 最低制限価格の引き上げ
経済・産業検討・研究する- 議員の質問
- 単価契約の工事や委託業務で最低制限価格が70~75%と低く、受注企業の賃金確保が難しいため80%以上に引き上げるべきと質問した。
- 市の答え
- 社会情勢や国・他都市の動向を踏まえ、適正な設定水準について検討すると答えた。
2. 予定価格の積算基準改定
経済・産業前向きな答弁- 議員の質問
- 国が労務単価や週休2日制対応などの積算基準を改定したことを踏まえ、市も速やかに同様の改定を行うべきと質問した。
- 市の答え
- 市は既に労務単価を反映済みで、7月1日に積算基準を改定し速やかに工事に反映すると答えた。
3. 公共事業予算・発注量の確保
行財政・市役所改革前向きな答弁- 議員の質問
- 法改正に伴う来年度以降の労務費上昇で予算が不足し工事発注量が減らないよう、十分な予算枠の確保と市債のちゅうちょない活用を求めた。
- 市の答え
- 必要な予算をしっかり確保し、建設債も積極的に活用していくと答えた。
4. 公園管理業務の入札方法
経済・産業検討・研究する- 議員の質問
- 公園管理業務で複数区域の同時入札・開札により1社が過度に落札し、人手不足や他社の受注機会喪失を招く問題を指摘し改善を求めた。
- 市の答え
- 多くの事業者が参画できるよう、発注時期や入札の重複を避ける方法を検討すると答えた。
5. 工事完成図書の簡素化拡大
行財政・市役所改革現状の説明のみ- 議員の質問
- 人手不足対策として、工事書類の簡素化対象を現行の1000万円未満からさらに拡大すべきと求めた。
- 市の答え
- 重要構造物や国庫補助事業を含む工事は国基準の書類が必要なため、現状では対象拡大は難しいと説明した。
6. 情報共有システムの活用拡大
行財政・市役所改革前向きな答弁- 議員の質問
- 工事書類を電子化し市・元請・下請が共有するシステムについて、対象件数の拡大と機能のフル活用、ソフト統一などを求めた。
- 市の答え
- 今年度は約70件に拡大し、来年度は小規模工事を除き原則活用する方針で、機能活用も業界団体と協議しながら進めると答えた。
7. 遠隔臨場の活用拡大
行財政・市役所改革前向きな答弁- 議員の質問
- ウェブカメラで現場確認する遠隔臨場について、通信トラブル対策や打合せへの活用拡大、機器導入の予算確保を求めた。
- 市の答え
- 課題を検証しながら機器を選定し、必要経費は工事費に計上して確保に努めると答えた。
質問の評価
3.6良い質問5点満点(5つの基準の平均)
最低制限価格や落札率の具体的な数値、国・関東地方整備局の事例を根拠に、入札制度やデジタル化による効率化を具体的に提案した点は評価できる。一方で、市債発行のちゅうちょない活用や予算総枠確保を財源論なく求めた点は財政面での検討が不足している。答弁は一部前向きな改定もあったが、多くは検討止まりであった。
良かった点
- 最低制限価格・落札率を予定価格に対する割合で示すなど、具体的な数字に基づいて質問している
- 国の積算基準改定や関東地方整備局の事例集など他自治体・国の取組を参考に具体的な改善策を提示している
- 書類簡素化や情報共有システム・遠隔臨場の活用拡大など、コストを抑えつつ業務効率を高める視点を持っている
改善できる点
- 市債のちゅうちょない発行や予算総枠の確保を求めたが、財源の裏付けや他事業の見直しについては触れていない
- 最低制限価格や予定価格の引き上げは企業の利益確保につながる一方、財政負担や発注コスト増への対応策は十分示されていない
- 具体性・根拠5.0 / 5
数字や現場の声、他都市の事例など、根拠を示して質問しているか
- 建設的な意見4.0 / 5
批判や指摘だけで終わらず、代わりの案や次につながる具体的な提案を示しているか
- 費用対効果の考え2.0 / 5
費用や財源を考えているか。コストを抑えたサービス向上や税収を増やす方法を示していれば高く、財源を示さずに無償化や予算の増額だけを求める場合は低く評価します
- 成果3.0 / 5
「検討する」「実施する」など前向きな答弁や具体的な約束を引き出したか
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