一般質問2025年6月26日令和7年 6月定例会議
給付事務負担と補給廠開発の夢を問う
榎本 揚助 議員(民主みらい・無所属・地域政党さがみはら)
行財政・市役所改革子育て・教育まちづくり・交通
まとめ
国からの現金給付が市の事務負担になる問題、個人市民税を減税した場合の税収減や事務経費、高齢者向け給付の対象や効果、人口の転入・転出データを基にした少子化対策、そして相模総合補給廠一部返還地のまちづくり案について数字と根拠を示すよう求めた質問。市は事務負担の実例や税収減の額などは説明したが、まちづくりの経済効果や鉄道延伸の見通しは示せなかった。
質問と答え
1. 国の現金給付と自治体の事務負担
行財政・市役所改革現状の説明のみ- 議員の質問
- 国が一律の現金給付を突然決めると、地方自治体に事務負担が丸投げされる。この負担について国にしっかり声を上げるべきではないか。
- 市の答え
- 現金給付が実施されれば相応の事務負担が生じる。過去のコロナ10万円給付では約700億円を30万世帯に配布し、専管組織をつくり延べ数百人規模の職員で対応した実例がある。
2. 個人市民税減税の効果とコスト
行財政・市役所改革現状の説明のみ- 議員の質問
- 相模原市は決算のたびに70億~250億円の余剰金が出ている。これを使った個人市民税の一時減税は効果があるか。5%・10%減税した場合の減収額や、既存の高齢者向け給付(商品券・現金)の事業費・事務経費はどの程度か検証すべき。
- 市の答え
- 減税は生活費負担軽減につながる。5%減税で約30億円、10%で約60億円の減収となる。システム改修費は過去の定額減税時に5000万円。高齢者向け商品券事業は総額約6.1億円(事務経費約7300万円)、給付金事業は約2.96億円(事務経費約4000万円)。
3. 人口移動データと少子化対策
子育て・教育前向きな答弁- 議員の質問
- 2024年の人口移動で年少人口のみ転出超過になっている。子育て世代が流出している現状をどう分析し、どう対策するのか。
- 市の答え
- 小中学校入学を契機に、保護者が働きやすく通勤・通学に便利な都市部へ転出する傾向がある。子育てしやすい環境づくりや働く場の確保など、各部局が連携し総合的に少子化対策を進める。
4. 補給廠返還地の土地利用計画(土地取得・民間提案)
まちづくり・交通現状の説明のみ- 議員の質問
- 相模原駅北口の土地利用計画は市が土地を取得しない前提になっているが、立体交差化や駅前開発を前提に民間提案を募れば、もっと夢のある提案が出たのではないか。
- 市の答え
- 民間活力を最大限生かすため、道路や公園は市が整備し、それ以外は民間で整備する方針とした。立体交差化は具体的な手法として前提にはしていないが、目指すべき道路ネットワークが整備されたことを前提に募集した。
5. 補給廠開発の夢・経済効果・小田急延伸
まちづくり・交通検討・研究する- 議員の質問
- 補給廠一部返還地の計画はマンション・ビル・商業施設にとどまり夢がない。経済波及効果や税収効果、小田急多摩線延伸との整合性を具体的な数字で示すべきではないか。
- 市の答え
- 経済波及効果や税収効果を示すことは有効な取組であり、今後の手法を検討していきたい。小田急多摩線延伸は収支採算性などの課題について調査中で、具体的な乗降者数の目標は現時点で示せない。
質問の評価
3.4良い質問5点満点(5つの基準の平均)
決算余剰金や市債残高、減税額、給付事業費など多数の数字を示して財政状況を検証した点は評価できる。一方、答弁は「相応の負担が生じる」「検討していきたい」といった説明や検討表明にとどまり、具体的な約束や数値提示には至らなかった。
良かった点
- 市債残高や将来負担比率を他の政令市と比較し、財政状況を具体的根拠に基づいて検証した
- 高齢者向け給付事業の対象年齢層・事業費・事務経費を具体的に質し、政策効果の検証を求めた
- 人口移動データ(年齢3区分別の転入・転出超過数)を基に少子化対策の課題を分析させた
改善できる点
- 個人市民税減税の税収減(5%で30億円、10%で60億円)を示したが、実施する場合にどこから財源を補うかという具体案は示していない
- 補給廠開発について「夢を描いてほしい」と要望したが、JAXA移転案など一部具体案はあるものの、財源規模や実現可能性を含めた代替案までは提示していない
- 具体性・根拠4.0 / 5
数字や現場の声、他都市の事例など、根拠を示して質問しているか
- 建設的な意見3.0 / 5
批判や指摘だけで終わらず、代わりの案や次につながる具体的な提案を示しているか
- 費用対効果の考え4.0 / 5
費用や財源を考えているか。コストを抑えたサービス向上や税収を増やす方法を示していれば高く、財源を示さずに無償化や予算の増額だけを求める場合は低く評価します
- 成果2.0 / 5
「検討する」「実施する」など前向きな答弁や具体的な約束を引き出したか
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