代表質問2025年6月9日令和7年 6月定例会議
福祉・教育・防災など広範な課題を問う
仁科 なつ美 議員(立憲民主党)
医療・福祉行財政・市役所改革まちづくり・交通子育て・教育防災・安全
まとめ
立憲民主党の仁科議員が、障害者施設の廃止、学校再編、児童相談所職員の過重労働、介護人材不足、ごみ処理施設の事故、システム標準化の経費増加など、非常に幅広い市政課題について質問した。市は多くの項目で「検討する」「研究する」と答える一方、リニア関連道路の拡幅工事や学校給食の見積り時期短縮などでは具体的な前進を示した。
質問と答え
1. 障害者地域活動支援センター廃止
医療・福祉現状の説明のみ- 議員の質問
- 施設廃止が計画より2年遅れた理由や、生活介護・就労継続支援B型事業所へ移行する理由を聞いた
- 市の答え
- 利用者全員が継続して支援を受けられる民間の新事業所ができることを確認できたため廃止すると説明した
2. 消防救急無線の随意契約
行財政・市役所改革検討・研究する- 議員の質問
- 21億円の更新費用が1社との随意契約になっており、特定企業しか契約できない「ベンダーロックイン」の問題を指摘し改善を求めた
- 市の答え
- 他都市の契約内容を参考に費用の妥当性を確認しており、今後も国の動向を注視すると述べた
3. 北市民健康文化センター改修
行財政・市役所改革現状の説明のみ- 議員の質問
- 前回入札が不調になった理由と、同じ方式で再入札する理由を聞いた
- 市の答え
- 不調の原因は資材・人件費の高騰で、今回の方式は施設の質向上とコスト削減、早期実現が期待できるためと説明した
4. リニア関連道路の拡幅
まちづくり・交通前向きな答弁- 議員の質問
- リニア車両基地の工事車両が通る県道2路線の拡幅状況を聞いた
- 市の答え
- JR東海と連携し、狭い区間の拡幅工事を今夏から順次進めると説明した
5. 障害者の日中活動・相談支援
医療・福祉検討・研究する- 議員の質問
- 特別支援学校卒業後の居場所(日中短期入所)の拡充状況や、相談支援専門員の人手不足への対応を聞いた
- 市の答え
- 基準緩和で新規参入を促しており、相談支援事業所には質を高める体制強化の助言を行うと答えた
6. もえぎ台小跡地と学校再編
子育て・教育前向きな答弁- 議員の質問
- 跡地利用への地域の声の反映方法や、相武台小への校区変更の今後の手続きを聞いた
- 市の答え
- ワークショップなどで地域の意見をまとめてもらい検討する、変更希望者には申立書提出の案内を送ると説明した
7. 集団登校と朝の居場所づくり
子育て・教育検討・研究する- 議員の質問
- 集団登校をやめた地域での安全確保策や、共働き家庭のための朝の子供の居場所づくりを求めた
- 市の答え
- 通学路の見守り強化や学童通学安全指導員の増員で対応しており、朝の居場所は課題を整理しつつ検討すると答えた
8. 外国人児童生徒への支援
子育て・教育検討・研究する- 議員の質問
- 日本語指導が必要な児童生徒の増加状況と、他市のような日本語支援センター設置への見解を聞いた
- 市の答え
- 5年で37人増え329人になったと説明し、国際教室や日本語指導講師で対応、センターは他市の状況を調査研究中と述べた
9. 不登校支援の状況と対策
子育て・教育現状の説明のみ- 議員の質問
- 不登校児童生徒が増え続ける中、過去3年の人数と割合、要因分析、具体的な支援策を聞いた
- 市の答え
- 令和5年度は2070人・4.18%で増加傾向、やる気の低下や生活リズムの不調など複合的要因と分析し、相談指導教室などの拡充を進めると答えた
10. 学校給食の食材調達改善
子育て・教育前向きな答弁- 議員の質問
- 公会計導入後、2か月前の見積り提出が青果店の負担になっている問題への対応を聞いた
- 市の答え
- 一部校で見積り時期を1か月前にするモデル事業を行い課題が見られなかったため、2学期から全校実施を検討すると答えた
11. 清掃工場事故と電池火災対策
防災・安全検討・研究する- 議員の質問
- 作業員が死亡した事故の原因と市の安全管理、リチウムイオン電池混入による火災防止の周知方法を聞いた
- 市の答え
- 事故原因は調査中とし、安全管理は定例会議で確認、電池については回覧板や動画配信など周知を強化すると答えた
12. 児童相談所の過重労働と一時保護
医療・福祉検討・研究する- 議員の質問
- 児童相談所職員の過労死ライン目前の残業(最大873時間)の改善策や、一時保護施設の定員超過(140日)への対応を聞いた
- 市の答え
- タブレット活用の実証実験を始めたと説明し、新たな一時保護施設の整備も検討すると答えた
13. 高齢者福祉施設の人材・老朽化対策
医療・福祉検討・研究する- 議員の質問
- 介護報酬の地域区分による人材確保の不利や、施設の老朽化への補助制度の必要性を聞いた
- 市の答え
- 地域区分の格差解消を国に要望し続けるとし、老朽化対策は他の指定都市の事例を参考に検討すると答えた
14. システム標準化の費用増加
行財政・市役所改革現状の説明のみ- 議員の質問
- 国の求めるシステム標準化で運用経費が年13億円から23億円に増える点への対応を聞いた
- 市の答え
- 移行の遅れは国が支援するとし、増額分については国へ財政措置を要望していくと説明した
15. 職場環境とカスハラ対策
行財政・市役所改革現状の説明のみ- 議員の質問
- 20〜30代職員の退職者増加の実態や理由、カスタマーハラスメントへの対応状況を聞いた
- 市の答え
- 退職者は令和6年度75人で主な理由は転職とし、研修やマニュアルに基づき組織でカスハラに対応していると説明した
質問の評価
3.2良い質問5点満点(5つの基準の平均)
世帯数・時間数・金額や他都市事例を多く示し具体性は高い。一方、高齢者施設の修繕補助や朝の居場所づくりなど財源を示さず支出拡大を求める項目があり費用対効果の検討はやや弱い。答弁は「検討・研究する」「現状説明」が中心で、前進した項目は一部にとどまる。
良かった点
- 世帯数・残業時間・金額・割合など具体的な数字と、横浜市や川崎市など他都市の事例を多く示して質問の根拠を明確にしている
- 障害者福祉、児童相談所、学校教育、ごみ処理、人事など市民生活や市政運営に直結する幅広いテーマを網羅している
- 児童相談所職員の残業時間や一時保護施設の定員超過など、現場の実態に基づいた具体的な問題提起をしている
改善できる点
- 高齢者福祉施設の大規模修繕補助金や介護職員への家賃補助、朝の居場所づくりなど、財源をどう確保するかを示さずに新たな予算措置や制度拡充を求める項目が複数あり、費用対効果の検討がやや不足している
- 多くの項目が「見解を伺う」「検討してください」という問いかけに終始し、市の答弁も「検討する」「研究する」止まりとなるものが多く、議論が具体的な前進に至っていない項目が目立つ
- 具体性・根拠4.0 / 5
数字や現場の声、他都市の事例など、根拠を示して質問しているか
- 建設的な意見3.0 / 5
批判や指摘だけで終わらず、代わりの案や次につながる具体的な提案を示しているか
- 費用対効果の考え2.0 / 5
費用や財源を考えているか。コストを抑えたサービス向上や税収を増やす方法を示していれば高く、財源を示さずに無償化や予算の増額だけを求める場合は低く評価します
- 成果3.0 / 5
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