一般質問2025年12月17日令和7年 12月定例会議
中山間地域の農地活用と移住・観光振興を問う
佐藤 尚史 議員(自由民主党相模原市議団)
農林・中山間地域経済・産業
まとめ
佐藤議員は、農地を守るための「青地」規制が中山間地域で使われなくなった農地を縛っている問題、若い世代の移住・定住を進める方法、相模湖周辺への観光客誘致について質問した。市は、農地の扱いは県と調整する、移住・定住は子育て支援などを総合的に進める、観光は県への要望や案内整備を進めると答えたが、多くは検討段階にとどまった。
質問と答え
1. 農振農用地(青地)の見直し
農林・中山間地域検討・研究する- 議員の質問
- 耕作されず山林化している農地(青地)が中山間地域にあり、転用できない規制が実情に合わなくなっているとして、見直しの目的や除外の可能性、5ヘクタール未満の小規模な青地を除外できる基準にすべきと問うた。
- 市の答え
- 令和3年の見直しは旧町ごとの計画を統合したもので、5ヘクタール未満の青地も存在する。除外には県の同意と代替地の確保が必要で、山林化した青地の扱いは今後県と調整し、基準の考え方を整理していくと答えた。
2. 中山間地域の移住・定住戦略
農林・中山間地域検討・研究する- 議員の質問
- 優良田園住宅制度の可能性や国への働きかけの状況、津久井地域の人口構成、市全体の人口減少の分析を踏まえた若年層定住のビジョンや具体策、立地適正化計画との関係を問うた。
- 市の答え
- 制度は土地利用の選択肢を広げるものと認識し、県と課題を確認中。人口はピークから減少しており、子育て支援や住宅補助、お試し移住、こども医療費助成拡充などを分野横断的に進めると説明した。
3. 相模湖地区への誘客促進
経済・産業前向きな答弁- 議員の質問
- 相模湖公園の再整備要望への対応、高尾山登山客(年間300万人)を相模湖地区へ呼び込む取組や課題、東海自然歩道の英語表示、ポータルサイトのSNS活用、JR相模湖駅周辺の新たな観光スポット創出について問うた。
- 市の答え
- 県へ常設ステージ設置などを要望済みで案内サインも更新検討。八王子市と連携し散歩の達人を発行、周遊ルートに15万人来訪。東海自然歩道は県が英語併記を進め、SNS活用は関係市と協議、駅周辺はニーズ把握から検討すると答えた。
質問の評価
3.4良い質問5点満点(5つの基準の平均)
農地面積や登山客数、閲覧数など具体的な数字を示し、足湯や英語表記の道標など建設的な提案も多い。一方、優良田園住宅制度の導入やこども医療費助成拡充など支出を伴う要望に財源の言及がなく、答弁も「検討」「調整」止まりが多い点で成果は限定的だった。
良かった点
- 農地面積(1,890ha・青地780ha)、高尾山登山客300万人、周遊ルート来訪者15万人、サイト閲覧4.7万回など具体的な数字を根拠に質問している
- 足湯スポットの設置、東海自然歩道の英語表記、シンボリックなオブジェ設置、映像を使った情報発信など、批判だけでなく具体的な代替案を多く示している
- 住み続けてきた人・移住希望者・観光客という3つの視点を設定し、中山間地域の課題を多角的に整理している
改善できる点
- 優良田園住宅制度の導入や子育て支援の拡充を求めているが、財源をどこから生み出すか、どの事業を見直すかには触れておらず、費用対効果の検討が不足している
- 多くの答弁が「検討する」「調整する」「協議する」止まりで、具体的な実施時期や予算を引き出すには至っていない
- 農振農用地の除外については県との調整が必要な制度上の制約が大きいため、県との協議をどう進めるかの具体的な道筋の提案があるとより説得力が増した
- 具体性・根拠4.0 / 5
数字や現場の声、他都市の事例など、根拠を示して質問しているか
- 建設的な意見4.0 / 5
批判や指摘だけで終わらず、代わりの案や次につながる具体的な提案を示しているか
- 費用対効果の考え2.0 / 5
費用や財源を考えているか。コストを抑えたサービス向上や税収を増やす方法を示していれば高く、財源を示さずに無償化や予算の増額だけを求める場合は低く評価します
- 成果3.0 / 5
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